台湾の旅(5):農業産業&おわりに
農業は依然として盛んである。熱帯や亜熱帯の野菜や果物が豊富で、その種類は多岐にわたる。例えば、トマトは2,000種類もあるとのことである。スイカは川原で1月に作付けがおこなわれ、夏の前に収穫される。台風の被害をさける生活の知恵である。
むかしはサトウキビが大々的に栽培されていたが、国際的なコスト競争力がなくなり、現在は国有地で若干作付けされている程度である。米は二毛作である。三毛作も可能であるが、それほどの需要が見込めず、現在はおこなわれていない。
経済価値の向上を目指し、養殖産業も盛んである。わに、かえる、うなぎ、車えび、アヒル、ダチョウなどなどである。高品質との評価は高いが、中国の追い上げでコスト競争力を失いつつある。
高さ30mの弥勒像(布袋様)で有名な仏教寺院の一角に戦没者慰霊碑ある。ここで一人のおばあさんに会った。当年とって88歳、きれいで自然な日本語を話す。兄弟が戦争でなくなったそうである。毎日のように慰霊碑の周りを掃除し、花を生けている。昭和初期の日本の歌謡曲を歌ってくれた。日本が統治していた事実の一端がまだ人々の中に生きているのである。
グルメの旅と称して安易に出かけた台湾の旅であったが、日本との歴史的なかかわりを考えるきっかけとなる旅でもあった。





